物恟ものおび)” の例文
ひそやかな茶庭の木々は、その青苔あおごけを、見つけない武者わらんじに踏まれて、物恟ものおびえでもしたように、その具足の人影や、あるじの肩に、チラと、木の葉を降りこぼしていた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)