牧草ぼくそう)” の例文
その谷川にのぞんだ川べりにはちょっとした牧草ぼくそうもあり、空をつくようなかしの木や、ごつごつしたくりの木がしげっていた。
おかはすっかりみどりでほたるかずらの花が子供こどもの青いひとみのよう、小岩井こいわいの野原には牧草ぼくそう燕麦オートがきんきん光っておりました。風はもう南からいていました。
おきなぐさ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
畑になるようなところこそ、あまりありませんでしたが、牧草ぼくそうはどこにもたくさんえていました。
まず溝を穿うがちて水を注ぎ、ヒースと称する荒野の植物を駆逐し、これに代うるに馬鈴薯じゃがたらいもならびに牧草ぼくそうをもってするのであります。このことはさほどの困難ではありませんでした。