けい)” の例文
むしろ疑うべきだと、思いまどったものか、光秀のひとみはそのせつなに、燭を横に見ながら、けいとしてあやしくかがやいた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日本の治この時に候ふ——という文言を吐いたとき、秀吉の双眸そうぼうは、まったくその折のもののように、けいとして見えた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれのけいとした眼は、やがて、弦之丞のおもてに、ゆるい微笑が彫られてくるのを見た。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)