煖房だんぼう)” の例文
生中なまなか煖房だんぼうの設備などがないと身体の方が自然の方に適応して行くらしいのであるが、そのためには気温の変化が少いということが一つの有利な条件のように思われるのである。
でも屋内はスティームの煖房だんぼうがありますので、快く、暖かであります。独逸の家屋は二重窓になっているので、日本のよりもずっと頑丈がんじょうです。従って隙間風すきまかぜなどは這入って来ません
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
葉子は人の少ない時黒い羽織を着てよくそこへ入って行った。そして煖房だんぼうほてりから少し離れたところで、アメリカの流行雑誌などを見ていたものだが、外人たちの雰囲気ふんいききらいではなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)