焼野やけの)” の例文
旧字:燒野
エイお立ちあいの衆! 焼野やけののきぎす夜の鶴、子を思う親の情に変りはねえが、親を思う子の情は、親のねえ子ではじめてわかるものだ。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
焼野やけの雉子きぎす夜の鶴……為替の受取なぞがチラチラ混っている。そこで一同の中から二人の代表が選まれて、その手紙の主を長崎へ迎いに行く事になった。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
焼野やけの雉子きぎすよるの鶴、錆田さびたの雀は子をかばう。いわんや、鯨は魚の長。愛情の深さはまたなかなか。……さて、皆々さま、これなるは、つき鯨のより鯨のながれ鯨のとそんな有りふれた鯨ではござりませぬ。
焼野やけの雉子きぎす
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あああ、焼野やけのの鶴に夜のきぎす——
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)