炯々けい/\)” の例文
車上には山賊四人を縛して載せたるが、その眼は猛獸の如く、炯々けい/\として人を射る。瞳黒くかほ美しきカラブリア人あり。銃を負ひて、車の兩邊を騎行せり。
さう云ふ時は翁の炯々けい/\たる目が大きくみはられて、遠い遠い海と空とに注がれてゐる。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
太く幅広き一文字眉の下に炯々けい/\たる眼光を輝やかして吾を見上げ見下す体なり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
支倉は根岸の炯々けい/\たる眼光に射られながら、跳返すよう答えた。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)