“湯泊”の読み方と例文
読み方割合
ゆどまり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあくる朝、尾野間から二里ほど西の湯泊ゆどまりという村の沖のかなたに、きのうの船らしいものが見えたが、強い北風をいっぱい帆にはらみつつ、南をさしてみるみる疾航し去った。
地球図 (新字新仮名) / 太宰治(著)
大隅の国馭謨ごむ郡の海上屋久島に出漁して、その島の粟生村といふ所に泊つてゐた阿波の国久保浦の漁師、船頭市兵衛その他七名の者が、湯泊ゆどまりといふ村の沖合二里ばかりの海上で漁をしてゐると
禁教の国へばてれんとして上陸あがるすべはないので、わざと漂流人のふうていを装い、大隅の国の屋久島へ乗渡り、そこで故国の人々と船をすてて、ぼんやりと、ひとり湯泊ゆどまりの海岸へあがッたのです
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)