湧然ようぜん)” の例文
構内は人影もまばらなほどの裏淋しさ、象徴樹トピアリーまがきが揺れ、枯枝が走りざわめいて、その中から、湧然ようぜんと捲き起ってくるのが、礼拝堂で行われている、御憐憫ミセリコルディアの合唱だった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)