浩遠こうえん)” の例文
やがて昇る朝陽あさひに、朱に染めた頭を集めて男体と女体が、この浩遠こうえんな眺めを覗きながら、自然の悠久を無言に語り合っている。草薙山の方に近い密林の中に、早春の雄鹿が嬉々ききと鳴く。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)