活人形いきにんぎやう)” の例文
「そんなものぢやねえ、兩國の小屋——近頃評判の地獄極樂の活人形いきにんぎやうの看板になつて居る普賢菩薩樣ふげんぼさつさまが、時々泣いて居るつて話ぢやありませんか」
半出來はんでき藝妓げいしや——淺草あさくさのなにがしとふだてた——活人形いきにんぎやうをのぞくところを、唐突だしぬけに、くわら/\、くわら、とかへる高笑たかわらひをされたのである。よしよしそれも面白おもしろい。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その後ろは水族館である、安本亀八やすもとかめはち活人形いきにんぎやうである、或は又珍世界のX光線である。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)