“洋車”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ヤンチョ25.0%
くるま25.0%
ヤンチャ25.0%
ヤンチョウ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うなじに吊すように、ふん縛られ、足は大きな足枷あしかせで錠をかけられていながら、真中の洋車ヤンチョにふんぞりかえって、俥夫と、保安隊士を等分に呶鳴りつけていた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
邦人達は、つい三丁先へ野菜ものを買いに行くのでも、洋車くるまにふんぞりかえって、そのくせ、苦力にやる車代はむちゃくちゃに値切りとばして乗りつけなければ、ならないものと心得ていた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
君覚えているだろう? 平生ふだんは、人間や洋車ヤンチャや馬車が雑沓しているところだ。三階、四階の青や朱で彩色した高楼が並んでいる。それが今はすっかり扉を閉め切って猫の仔一匹いない。
防備隊 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
街路にはこの頃急に普及した自転車洋車ヤンチョウが氾濫して、それが自動車に代って立派に交通機関の役目を果していた。
満洲通信 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)