“泥炭地”の読み方と例文
読み方割合
でいたんち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
根雪が氷のようにいわになって、その上を雪解けの水が、一冬の塵埃じんあいに染まって、泥炭地でいたんちのわき水のような色でどぶどぶと漂っている。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
洪積期こうせききの遺物と見られる泥炭地でいたんちや砂地や、さもなければはげた岩山の多いのに驚いたことであったが、また一方で自然の厳父の威厳の物足りなさも感ぜられた。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
やがて天塩てしおに入る。和寒わっさむ剣淵けんぶち士別しべつあたり、牧場かと思わるゝ広漠こうばくたる草地一面霜枯しもがれて、六尺もある虎杖いたどりが黄葉美しく此処其処に立って居る。所謂泥炭地でいたんちである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)