泣吃逆なきじゃく)” の例文
もうどうしていいか分らなくなってしまった彼は、傍の草の中に突伏して、拝みたくて堪らない心持になりながら子供のように泣吃逆なきじゃくったのである。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
感傷的な心持の頂上まで来る彼女は、魂のしんから泣吃逆なきじゃくりながら、真面目につきつめた心で死を思うのである。
地は饒なり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)