河面かめん)” の例文
進められるままに私は隆太郎と階下したの白い浴室にはいる。何かのつるった窓から、覗くと蘆荻ろてきが見え、河面かめんが見える。白い浴槽の内では、そこで私が河童かっぱの真似をする。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
せめてこの室の南側なんそくに、もう一つの小窓でもあいていたら、そこからは、風致上ふうちじょうよろしくはないかも知れないが、銭塘江せんとうこうにぎやかな河面かめんが、近眼の彼にも、薄ぼんやり見えたことであろう。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)