“汕頭（スワトウ）” の例文
我が艦上機が汕頭（スワトウ）と潮州を空襲した記事を読んでいると、台所で沸かしている珈琲（コーヒー）の匂（におい）が際立（きわだ）って香ばしく匂って来るのに心づいて、突然
細雪：01 上巻 (新字新仮名) ／ 谷崎潤一郎(著)
三人一緒に厦門（アモイ）に行き、同じ船で汕頭（スワトウ）に寄り、そこから潮州へ遊びに往復し、それから香港に出て、広東の日本領事館に泊めてもらって、あの辺を見物した。
故郷七十年 (新字新仮名) ／ 柳田国男(著)
英国の専制のなかに宙を乗った彼等がセント・ジョウジ・プレスから汕頭（スワトウ）人の車夫に曳（ひ）かれて、銅羅（どうら）湾の火薬庫の挙壁を眺めながら石塘嘴（せきとうほう）の万国館に入るのであった。
地図に出てくる男女 (新字新仮名) ／ 吉行エイスケ(著)
機は、大破せるも、一同無事、便船により、汕頭（スワトウ）発、目的地に向う、直ちに部署に着かんとす
秘境の日輪旗 (新字新仮名) ／ 蘭郁二郎(著)
広九鉄道を破壊して汕頭（スワトウ）方面に向けて敗走したが、再び共産主義の煽動（せんどう）によって市内に農民工人を一団にした暴動が勃発して吉祥路（きっしょうろ）の司令部を襲い、公安局その他政府諸官庁に向ったが
地図に出てくる男女 (新字新仮名) ／ 吉行エイスケ(著)