水瓶フラスコ)” の例文
そのうしろから、キャラコさんが水瓶フラスコを持って、みなの葡萄酒を、ほんのり薔薇色か、ひょっとすると、あけぼのの色くらいに薄めてあるく。
キャラコさんは、水瓶フラスコを持ってあがったついでに、羽根布団と枕をかかえてきて、そっと保羅の身体にきせかけた。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
枕元の水瓶フラスコを見ると、水がすこしもなくなっている。眼を覚まして水が欲しくなったらこまるだろうとおもって、ハンカチでそっとレエヌさんの額の汗を拭うと、水瓶フラスコをもって階下したへ降りて行った。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)