比留間ひるま)” の例文
初筆しょふでから三番目のところに紙が貼ってあるだろう、比留間ひるまなんとやら、桜井なんとやらという人の名前の次にある人の名前は、何という方だか知らねえが
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
T先生の話によれば、僕等を教へた先生たちは大抵たいてい本所ほんじよにゐないらしい。僕は比留間ひるま先生に張り倒されたことを覚えてゐる。それからそう先生に後頭部を突かれたことを覚えてゐる。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
黙って帰るわけにも行きませんので、畜養員と園丁えんていとを総動員して園内の隅から隅まで探させました。私は園丁の比留間ひるまというのをつれて、猛獣のおりくわしく調べて廻りましたが異状なしです
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)