歴山アレキサンドル)” の例文
救われずして地獄の九圏の中に阿鼻叫喚しているはずの、たとえば歴山アレキサンドル大王や奈翁ナポレオン一世のごとき人間がかえって人生究竟の地を示したか。これは未決問題である。
霊的本能主義 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
かの歴山アレキサンドル大王やシーザアやの、古代の英雄によって愛誦あいしょうされ、彼等の少年時代に於て、早くそのヒロイックな権力感情を養成した時、後者はより民衆的な青年の間に読まれ
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
さてこの石棺は歴山アレキサンドル大帝の遺骸ををさむといふ。公子。何とかいふ、歴山大帝のむくろこゝにありとや。ジエンナロ、我が聞きしはしかなりき、さにはあらずや、と寺僮じどうを顧みれば、まことに仰の如しと答ふ。