歩合ぶあい)” の例文
「とんでもない。こっちでいうことばだよ。もうけは仲よく歩合ぶあいわけるさ。じゃあ聟どのが役署から帰ったら、さっそく相談するとして」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東京夕刊は他の新聞より歩合ぶあいがいいので、なるべく多くそれを売る必要があったのだ。だがこれはなかなか困難なことであった。
馬の四分とか、人足の五分とかは、石高こくだかに応じての歩合ぶあいをさして言うことであって、村々の人馬はその歩合によって割り当てを命じられて来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
マギイばあさんは保証した。ついで報酬ほうしゅう歩合ぶあいをきめた。婆さんは一応帰って行った。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)