此點こゝ)” の例文
新字:此点
斯う考へると、誠に此世がなさけなく心細くなるが、然し此點こゝが却つて面白い、頗る面白い。自分は『完全』といふものは、人間の數へ得る年限内は決して此世界に來らぬものと假定して居る。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)