正道せいどう)” の例文
ていの弟に正道せいどうという者があった。その名のごとく彼は正しい人間であったので、兄の非行を見るに見かねて、数十里の遠いところへ立ち退いてしまった。
数馬の芸はそのようにいやしいものではございませぬ。どこまでもともに敵を迎える正道せいどうの芸でございまする。
三右衛門の罪 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
殿「成程左様じゃ、至極左様じゃ、正道せいどう潔白な事じゃ、これ權六、以来予に悪いことが有ったら其の方諫言かんげんを致せ、是が君臣の道じゃ、宜しい、許すから居てくれ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
死者に口なく、かん正道せいどうなく
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)