櫻桃さくらんぼ)” の例文
新字:桜桃
時々は、自分があまり美しくないのをなさけなく思ひ、時々は薔薇色の頬を、鼻筋の通つた鼻を、また小さな櫻桃さくらんぼのやうな口を欲しいとも思つた。
櫻桃さくらんぼは 片頬ばかり赧くした
山果集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
塀から熟した櫻桃さくらんぼを取つたり、匂ひを吸ひ込む爲めか、花瓣くわべんの上の露の玉を賞する爲めか花の塊の方に身を屈めたりしながら、散歩してゐた。
一方には黄楊つげや、林檎や、梨や、櫻桃さくらんぼ等の樹が立ち並び、他方の花壇には古めかしい樣々の花、紫羅欄花あらせいとうや、亞米利加撫子アメリカなでしこ櫻草さくらさう、三色菫しよくすみれなどが青萵かはらにんじん