“橄欖(オリワ)” の例文
橄欖(オリワ)の茂き林、石走(いははし)る瀧津瀬(たきつせ)など、自然の豐かに美しき景色の我心を動すことは、嘗てテルラチナに來て始て海を觀つる時と殊なることなかりき。
カプリ島の級状をなせる葡萄圃(ぶだうばたけ)と橄欖(オリワ)樹とは忽ち跡を沒して、我等は矗立(ちくりふ)せる岩壁の天に聳(そび)ゆるを見る。緑波は石に觸れて碎け、紅花を開ける水草を洗へり。
奧の知られぬ橄欖(オリワ)の蒼林、所々に開ける自然の洞窟より、昔がたりの一目の巨人が築きぬといふ長壁のなごりまで、いづれか身を隱し人を覗ふに宜(よろ)しからざる。