樹葉きのは)” の例文
奥山の秋のことですから、日中ひるなかとは違いましてめっきり寒い。山気は襲いかかって人のせなかをぞくぞくさせる。見れば樹葉きのはれる月の光が幹を伝って、流れるように地に落ちておりました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)