榕樹ようじゅ)” の例文
モレロが、けわしい目をして、沼畔の榕樹ようじゅの根かたを、つきさすようにゆびさした。ツルガ博士とネリは、さっきからずっとそこにいたのだ。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼は、昼間そこを走ったとき、榕樹ようじゅが五、六本生えていて、その根に危くつまずきそうになったのを覚えていた。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
巨大な榕樹ようじゅが二本、頭上を蔽い、その枝といわず幹といわず、蔦葛つたかずらの類が一面にぶらさがっている。
大木がなかなか多く、梯梧でいご赤木あかぎ榕樹ようじゅ福木ふくぎ蕃瓜樹ばんかじゅ阿檀あだんの如く、多くの珍らしい樹々を見かけます。山には蘇鉄そてつ芭蕉ばしょうが密生し、松の大木や竹の林も少くはありません。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
榕樹ようじゅは海の中にまで根をはり、枝をしげらせていた。椰子は白い砂浜の境界線のところまでのりだしていた。椰子の木の下には、枯葉がいくらでもあった。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
椰子もあるし、マングローブ(榕樹ようじゅ)も見える。その間に、ところどころ白い砂浜すなはまがのぞいている。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)