“棚倉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たなくら66.7%
たなぐら33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恭順か、会津援兵か、その去就を内偵すべく官軍の密偵達が、たいら棚倉たなくら、福島、仙台、米沢から遠く秋田南部のお城下までも入りこんでいるのは隠れない事実なのである。
十万石の怪談 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
十一月冬至の日、松平弾正少弼康爵だんじょうしょうひつやすかどがその宴席に枕山を招いた。康爵は奥州棚倉たなくらの城主松平周防守康英すおうのかみやすひでの隠居で号を誠園という。明治元年五月に五十九歳で没したから、文久二年には五十三である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「滅相もない。この道を行けば棚倉たなぐらへ出てしまう。雲巌寺へはズット後戻りして、細い道を右へ曲って行かねば駄目だ」と、くわしく道を教えられて有難いやらガッカリやら。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)