桃割ももわ)” の例文
お藤がその前で、包みをとくと、出てきたのは、女の子の着る派手な衣装いっさいと、かわいい桃割ももわれのかつら。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これはなんと水々しくいあげた桃割ももわれに、紫紺しこんと水色のすがすがしい大柄の絽縮緬ろちりめんの着物に淡黄色たんこうしょくの夏帯をしめた二十歳はたちを二つ三つ踏みこえたかと思われる純日本趣味の美女がいた。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
写真は陳彩ちんさいの妻の房子ふさこが、桃割ももわれにった半身であった。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)