柳床やなぎどこ)” の例文
柳床やなぎどこと言って、わざわざ芝の増上寺ぞうじょうじあたりから頭を剃らせに来る和尚おしょうもあるというほど、剃刀かみそりを持たせてはまず名人だと日ごろ多吉が半蔵にほめて聞かせるのも、そこに働いている亭主のことである。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)