書翰用紙しょかんようし)” の例文
とこの上に取りそろえて積み重ねてある、封筒だの書翰用紙しょかんようしだのはさみだの書物だのが彼の眼についた。それは先刻さっきかばんへ入れて彼がここへ持って来たものであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
包の中には試しにそでを通したばかりの例の褞袍どてら平絎ひらぐけ寝巻紐ねまきひも這入はいっているだけであったが、かばんの中からは、楊枝だの歯磨粉はみがきだの、使いつけたラヴェンダー色の書翰用紙しょかんようしだの、同じ色の封筒だの
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)