暖炉ストウブ)” の例文
旧字:暖爐
編輯局には、室の広さに釣合のとれぬ程大きい暖炉ストウブがあつて、私は毎日此暖炉の勢ひよく燃える音を聞き乍ら、筆を動かしたり、鋏と糊を使ふ。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
同胞新聞の楼上なる、編輯室へんしふしつ暖炉ストウブほとりには、四五の記者の立ちて新聞をさるあり、椅子にりて手帳をひるがへすあり、今日の勤務の打ち合はせやすらん
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ト、八戸君も小松君も、卓子から離れて各々めいめい自分の椅子を引ずつて暖炉ストウブ周匝あたりに集る。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
と云つて、主筆は椅子を暖炉ストウブに向ける。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)