晨朝じんちょう)” の例文
晨朝じんちょうの勤めの間も、うとうとして居た僧たちは、さわやかな朝の眼をみひらいて、食堂じきどうへ降りて行った。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
万法蔵院の晨朝じんちょうの鐘だ。夜の曙色あけいろに、一度騒立さわだった物々の胸をおちつかせる様に、鳴りわたる鐘のだ。いっぱし白みかかって来た東は、更にほの暗いれの寂けさに返った。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)