日々夜々にちにちやや)” の例文
日々夜々にちにちやや陸に海に心はせて、世には要なしといえる浪子もおどる心に新聞をば読みて、皇軍連勝、わが父息災、武男の武運長久を祈らぬ日はあらざりしなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
同級の女生徒二十人にそろひのごむ鞠を与へしはおろかの事、馴染なじみの筆やにたなざらしの手遊てあそびを買しめて喜ばせし事もあり、さりとは日々夜々にちにちややの散財このとしこの身分にてかなふべきにあらず
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
されば、男尊女卑、主公圧制、家人卑屈の組織は、不品行の家に欠くべからざるの要用にして、日々夜々にちにちやや、後進の子女をこの組織の中に養育することなれば、その子女後年の事もまた想い見るべし。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)