はた)” の例文
日月のはた、五色の御旗、ゆるやかに春風のなぶる下には、なお御親衛の弓、ほこをたずさえる防人さきもりの隊伍が、花園の花のように揃っていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青地に四印曼荼羅まんだらを描いた旗と、蓮華広大曼荼羅を描いたものとを掛けて、飯食を供し、はたの上方には、加治木玄白斎が、自分の血で、三股金剛杵を描き、その杵の中に、一宇頂輪の真言を書いた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)