旅金ろぎん)” の例文
「この殺伐さつばつの戦国の世に、旅金ろぎんも持たずどうして加賀まで、長の旅路を参られまするかな?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
旅金ろぎんも持たず地理も調べず、とく部落を抜けようとして、硫黄ヶ滝の絶壁の雪を、犯して登りはしたが、登り詰めたほとりに鬼王丸の住む岩石ヶ城のあることを、はたと忘れていたのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)