新鮮フレッシュ)” の例文
清い新鮮フレッシュな気が夜を罩めて、街路はひっそりと静まり返っている。夜更けの瓦斯の光りには、何処にも宵の雑沓の思い出がなかった。
球突場の一隅 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
東京の街頭などでは、夢にも見られないような、その新鮮フレッシュな情景が、俺の心を初秋の京都にひきつけてしまった。俺は京都が好きになった。京都へ来たことは決して後悔はしない。
無名作家の日記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
うち晴れた空と心地よく濡った大地と、それから冬から春に変りゆく太陽の輝かしい柔い光線、こんな日に少しばかり郊外の途を辿るのは確かに新鮮フレッシュな悦びであらねばならぬ。
過渡人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)