斎串いぐし)” の例文
今日まで苗代の水口に挿むところの斎串いぐしが、竹の端に紙片などを挟んだのは、別に護符などの入れ物というのではなくて、昔の矢の形の遺ったものだろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
これあるがために同情がもたれるのだが、なおそれだけでは安心していられないで、前以てそこに木を立て斎串いぐししたのが、前に私の述べた苗忌竹なえいみたけ、または田の神さんの腰掛けの起りだったろう。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)