敗徳はいとく)” の例文
敗徳はいとくの恋、悲しい恋、思ひのまゝにならない恋、中には、まださう深く恋といふものに浸つてゐないかれに取つてあまりにそのにほひの強烈すぎるものもないではなかつた。
路傍の小草 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
嘗てはその言葉と態度に或る嚴肅な魅力を與へてゐた興味と是認ぜにんの心を、あらゆる行爲、あらゆる言葉からどんな技倆で引出し得るかを示すことに、彼の内なる敗徳はいとくの人間が
最も敗徳はいとくなる
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)