放歌ほうか)” の例文
そうしてその路の消えたところに、杉窪の里が出来ている。戸数五十戸、人数三百人、奇妙な芸人の住み場所である。一名放歌ほうかの里という。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
階下したの座敷の放歌ほうか乱舞らんぶは、夜ふけの静けさとともに高まって、まるで、藤屋を買いきったような騒ぎである。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
往来で放歌ほうかをすることは、近頃大分だいぶやかましくなったが、ある意味からいうと許してもよさそうなものだ、というのは、淋しい所などを夜遅く一人などで通る時には、黙って行くと
死神 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
暮れなんとする杉林から芝生しばふのへんを、しきりに浮かれまわっている少年の放歌ほうかである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)