摂政せつしやう)” の例文
聖徳太子は、天成の御英才を以て、第三十三代推古すゐこ天皇の摂政せつしやうとなり給うたが、仏教思想と共に、鋭意隋唐の文物諸制度を輸入することに努力し給うた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
読者は唯、平安朝と云ふ、遠い昔が背景になつてゐると云ふ事を、知つてさへゐてくれれば、よいのである。——その頃、摂政せつしやう藤原基経もとつねに仕へてゐるさむらひの中に、なにがしと云ふ五位があつた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)