承香殿じょうきょうでん)” の例文
この時に承香殿じょうきょうでん女御にょごの兄である頭中将とうのちゅうじょうが、藤壺ふじつぼの御殿から出て、月光のかげになっている立蔀たてじとみの前に立っていたのを、不幸にも源氏は知らずに来た。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
春になったがみかど御悩ごのうがあって世間も静かでない。当帝の御子は右大臣のむすめ承香殿じょうきょうでん女御にょごの腹に皇子があった。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
承香殿じょうきょうでんの女御を母にした第四親王がまだ童形どうぎょうで秋風楽をお舞いになったのがそれに続いての見物みものだった。この二つがよかった。あとのはもう何の舞も人の興味をかなかった。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
東宮には承香殿じょうきょうでん女御にょごのお生みした皇子がお立ちになった。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)