手術てだて)” の例文
初期の肺病患者には漢方でも相当の手術てだての出来るものですから薬を施すけれども、痼疾こしつとなってとても癒らぬ奴には薬をやらん。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
茶めし餡掛あんかけ、一品料理、一番高い中空の赤行燈あかあんどうは、牛鍋の看板で、一山三銭二銭にひさぐ。蜜柑みかん林檎りんごの水菓子屋が負けじと立てた高張たかはりも、人の目に着く手術てだてであろう。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いよいよ大尽にぶっつかる手術てだてがなければ最後の手段は、先生が口癖に言う毒を飲ませることのみだが、口にこそ言うけれど、この先生は毒を飲ませて人を殺すような