愉快たのしみ)” の例文
ひとしおひとに譲らねば人間ひとらしくもないものになる、ああ弟とは辛いものじゃと、みちも見分かで屈托のまなこなんだに曇りつつ、とぼとぼとして何一ツ愉快たのしみもなきわが家の方に
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
嗚呼弟とは辛いものぢやと、路も見分かで屈托のまなこなんだに曇りつゝ、とぼ/\として何一ツ愉快たのしみもなき我家の方に、糸で曳かるゝ木偶でくのやうに我を忘れて行く途中、此馬鹿野郎発狂漢きちがひ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)