情心なさけごころ)” の例文
情心なさけごころの先生をしているうち、電気帽のねじがゆるんで、下に落ちたため、われにもどり、ここまで、にげもどったいきさつを、話していると
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
お母さんの精神はどこまでも情心なさけごころでしたものを、民子も決して恨んではいやしまい。何もかもこうなる運命であったのでしょう。私はもう諦めました。どうぞこの上お母さんも諦めて下さい。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
情心なさけごころは、動物だけにあるもので、植物にはないのだ。この前火星人丸木は、銀座で平気で、人殺しをやったではないか。
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
火星人は植物だから情心なさけごころなどはなかった。しかし丸木は、火星人の中でもすぐれた人物だったので、このごろ情心というものを自分の心にも植えてみようと思った。
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)