悋気深りんきぶか)” の例文
むかし津山藩主の何とかいつた奥方は、余程悋気深りんきぶかたちだつたと見えて、殿の愛妾をめ殺した上、太腿の肉を切り取り、それをあつものにして何喰はぬ顔で殿が晩酌の膳にのぼしておいた。
主人あるじが女房に隠して、うちにいた若い女に手を附け、それがま懐妊したによって何時いつか家内の耳に入ると、悋気深りんきぶかい本妻が騒ぐから、知れぬうちに堕胎おろしてしまおうと薬を飲ますと
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)