“恬澹”の読み方と例文
読み方割合
てんたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これみな恬澹てんたんな名僧といわれた父親の世務をうるさがる性癖から来た結果だが、母親はどういうものか父を恨まなかった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
性質は静かで、恬澹てんたんで、そして立居振舞を、ひどく気を附けて、温和にしてゐる。此人はいつも機嫌が好い。
板ばさみ (新字旧仮名) / オイゲン・チリコフ(著)
博士は今年四十を二つ越した男で、身体は壮健であるが、自制力の強いたちで、性欲は頗る恬澹てんたんである。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)