恩赦おんしゃ)” の例文
幾度かの恩赦おんしゃによって、再び日の光を仰ぐ身となったが、薄幸のうちに死んでしまった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
恩赦おんしゃの名の下に流刑地としてはもっとも軽い者がやられる“江州こうしゅう流し”と判決された。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
外国人の旅行者が自分のために恩赦おんしゃを受けさせてくれたのだろうか。どうしたというのだろう。受刑者の顔はそんなふうにたずねているようだった。しかし、長いことではなかった。
流刑地で (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
恩赦おんしゃがあるから、まあ、十年とツモって、十年つとめて出てくれば、いい顔だ」
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)