恩納おんな)” の例文
あの恩納おんななべや遊女ゆしやの歌のことなど思うと、文字を知らない者たちの、驚くべき歌境を知ることが出来るのです。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
貧家記ひんかき』などを物した平敷屋朝敏へしきやちょうびんも、仲島のよしや、恩納おんななべ等の女詩人も、この時代に輩出致しました。
琉球史の趨勢 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
恩納おんな村の谷茶たんちやでは、先年那覇へ其の古い郷土の踊を出したことがあるので、あれを名護から歸りに見ては何うかとの島袋君の話に、それは何よりも有難い仕合と御願ひをした處
沖縄の旅 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
その不思議な韻律いんりつは、曲と踊とが常に一緒に現れるからに依るのだと思います、あの悠大な沖縄の女詩人恩納おんななべの作の如き、全くそうであります。彼女は文字を知らない人だったといいます。
沖縄の思い出 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)