恋女こひをんな)” の例文
旧字:戀女
今の徳三郎がお初をるとしたら、どんな事になるだらう、恋女こひをんなを焦れ死させる代りに、事によつたら劇評家を気絶させるかも知れない。
婦人をんな蹂躙ふみにじつたり、置いてきぼりにしたりして、それであとから後から恋女こひをんなの出来るなぞも、多分こんな理由わけからかも知れない。
それを見た恋女こひをんなは、真剣な自分の恋を馬鹿にしてゐるといつてくれ出した。
越路も九つ目が立派に語れるやうになつたのは、大分だいぶん「世間」が分つて来た証拠だ。お蔭で皮肉な客には喜ばれるか知らないが、この道楽者ももう恋女こひをんなは出来ないものと腹を決めなければならぬ。