性格たち)” の例文
「おれは、女になど、惚れたことはないな。……そういう性格たちらしい。もっと、大きな野望を抱いているから」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
成程智恵子は遊戯あそびなどに心を打込む様な性格たちでないと思つたので、お利代は感心した様に
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
加之それに女だって銘々性格たちがあるから、芸者だから面白いのばかしとは限らない。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そこから祇園町の一郭をちょっと出はずれると女のせんにいたところまではすぐなので、たとい今はもうそこにいなくなったにしても、その階下したの家主の老婦人は性格たちの良い女性おんなであるから
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)