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思惑
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おもはく
ふりがな文庫
“
思惑
(
おもはく
)” の例文
お君は日頃から愼み深い、冷たい女でしたが、さすがに夫や世間の
思惑
(
おもはく
)
にさいなまれて、萬一の場合には死んでしまひ兼ねまじき顏色です。
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
浩一の遺骨が來て盛んな葬式が營まれた時は、母のお柳の
思惑
(
おもはく
)
で、靜子は會葬することも許されなかつた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
周囲
(
まはり
)
に集る子供等は、いづれも母親の
思惑
(
おもはく
)
を
憚
(
はゞか
)
つて、互に顔を見合せたり、
慄
(
ふる
)
へたりして居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
平次に何にか
思惑
(
おもはく
)
があると見て取つた八五郎は、老番頭の茂兵衞を始め、彌吉、定吉の三人を追つ立てるやうに、店の方へ行つてしまひました。
銭形平次捕物控:176 一番札
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
気掛りなは下宿の
主婦
(
かみさん
)
の
思惑
(
おもはく
)
で——まあ、この
突然
(
だしぬけ
)
な
転宿
(
やどがへ
)
を何と思つて見て居るだらう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「三輪の兄哥にも何か
思惑
(
おもはく
)
があるんだらう。ところで、お今には浮いた噂はなかつたのか」
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
敬之進の境涯を深く憐むといふ丑松の真実が知れてから、自然と
思惑
(
おもはく
)
を
憚
(
はゞか
)
る心も薄らいで、斯うして給仕して居る間にも
種々
(
いろ/\
)
なことを尋ねた。お志保はまた丑松の母のことを尋ねた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
庄司三郎兵衞の言葉は、傍に居る内儀の
思惑
(
おもはく
)
を兼ねて、いかにもしどろもどろです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“思惑”の意味
《名詞2》
思 惑 【しわく】
(仏教)現象的な物事に迷う貪瞋痴などの煩悩のこと。
(出典:Wiktionary)
思
常用漢字
小2
部首:⼼
9画
惑
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
“思惑”で始まる語句
思惑投機
思惑資金